カローラスパシオという車をレンタルしたお話…
どうも皆さんこんにちは。筆者のスドウです。
突然ですが、皆さんはトヨタがかつて販売していたミニバン「カローラスパシオ」という車をご存知でしょうか?
1990年後半から2000年代にかけて販売されたこの車。
初代は形式が「AE111~」原動機も1600cc版は「4A-FE」というレビン・トレノにミニバンのボディを乗せたような車な為、やろうと思えば公認不要で「4A-GE」化できてしまうといった面白い一面も持ち合わせていましたw
2001年にはフルモデルチェンジでボディを大型化し再登場。
先代では4~6人乗りのシート配列が選べましたが、この代から全車2・3・2の7人乗りとなりました。しかし!このシート配列…後述しますが3列目にかなり癖がある仕様だったのです…。
9代目カローラのプラットフォームを利用している為、エンジンや内装周りの部品を共有しており、特にインパネ周りはほぼE120系カローラと同じです。まさにカローラのミニバンverですね。
スライドドアこそ無いものの、今で言うフリードやシエンタといったファミリー層をターゲットにした車がカローラスパシオだったのです。
しかしその後、より3列目の居住性に優れたシエンタやパッソセッテが登場したことにより2007年に販売終了。スパシオという名前は約20年の歴史に幕を閉じました。
では何故今回この車の話をしているのかというと…以前私の家の車が2代目スパシオだったからなんです。
私がクルマ好きになったのも我が家のスパシオ(以下スパシくん)のお陰と言っても過言ではないでしょうw
近くの公園から山口にある祖父の家。2005年には愛・地球博へ。冬には雪遊びにチェーンを履いて山へなど…父が運転して母が助手席に座ったこの車で幼少期の私は育ちました。
エアコンガスが漏れたり…ブレーキが固着したり…リコールがあったり…と色々ありましたが、沢山の場所へ連れていってくれたスパシくんは、今から約10年前に乗り換えが決定し我が家から旅立っていきました。
登場小学生だった筆者は、何度も「この車を運転したいなぁ」と思っていました。
18で免許を取り、乗り換えた車を運転するもスパシオを運転したいという気持ちは変わらず、レンタカーとして貸し出している店を探すも如何せんマイナー車&古いということもあって見つからない…。
もはやあの車にもう一度乗るのは叶わぬ夢なのか。そんなことを思い続けて月日は流れ、「スパシオを運転したい」という気持ちすら忘れかけていた中、久々にMT車でも借りて運転してやろうかとネットで探していると、吹田にあるレンタカー屋でスイスポMTが借りれるとの情報をGET。
早速予約しよう^^と車種選択画面に行くと…
生きとったんかワレ!!
まさかの選択肢が…。スイスポなんて目もくれずソッコーで予約を取って吹田に飛んで行きました。
そしてレンタルしたのがこちらのお車。
2003年式 カローラスパシオ X(1500cc・FF)でございます。この個体はフロントフェイス等が変更された後期型ですね。
製造から約20年。令和になった今この車を運転出来るとは夢にも思いませんでした…。
そして驚くのがその走行距離。驚異の22万キロ!
流石世界のトヨタ…と言いますか…やはりマメなメンテナンスが車の長持ちに繋がるんだなぁと関心しました。
そんなことで詳しくこの車について見ていきたいと思います。
おそらくメーカーオプションのコーナーポールが装備されているのも、うちのスパシくんと共通点ですね。
フロントフェイスは後期型にてグリルが塗装された三本ラインのものに変更されています。
ヘッドライトは外ロービーム・内ハイビームという構成。この車にはおそらくHID?が装備されているみたいですね。
リアビューです。この年式では珍しくバックカメラ装備にも関わらずトランクはべっこり凹んでます()
テールランプは後期型にて変更されています。LEDなのはブレーキだけで指示器や後退灯は電球です。
ホイールキャップのデザインも後期で変更されています。
そしてこの車にはスタッドレスが装備されていました。
KUMHOというのは調べると韓国のメーカーのようです。
では、内装も見ていきましょう。
前期型ではSグレードを除きハンドルが4本スポークでしたが、後期では全車3本スポークに変更されています。
また木目調パネルも前期では茶色の設定がありましたが、後期では全車グレーのものへと変わっています。
スパシくんには標準装備のCD・カセットデッキが装備されていた。
個人的には茶色の方が高級化が出ていて好きなんですがねぇ…。
それと全窓オートモード装備も後期型の特徴です。これ何気に羨ましいですよね~w
メーターのイルミネーションはこんな感じ。
我が家のスパシくんはX-G エディションというグレードでしたが、この車はその1つ下のXグレードなので、メーターはタコメーターが省略された簡素なタイプになってます。
タコメーターの動きも見たかったので、これはひじょーに残念でした…。
バックモニター付きのトヨタ純正ナビが装備されています。これ当時いくらしたんでしょうか…。
データは2007年と、もはや自分の位置確認ぐらいにしか使えませんねw
シフトパターンはトヨタ車では珍しい?ストレートタイプ。
CVTが主流な今、すっかり見なくなった4速オートマチックが搭載されています。
22万キロ走行の割には大きな削れもなく綺麗に見えるアクセル・ブレーキペダル。
パーキングブレーキは足踏み式が採用されています。
電動格納ドアミラーとヘッドライトのレベリング用スイッチ。
スパシくんに付いていたコーナーポールは、メクラキャップ部のボタンで電動格納出来ましたが、この車のへたくそ棒は電動で収納するタイプではないようです。
大型で見やすいサイドミラー。
そしてこのツイーターはオプションでしょうか?中々イイ音してました。
ルームランプの上にはサングラス入れがあったりします。
フロアマットにもスパシオロゴ。
実は2代目前期と後期でフォントが変わっていて、前期は斜体が入らず丸みを帯びたフォントでした。
運転席から振り返るとこんな感じの視線です。
2列目中央シートのヘッドレストは後期型から採用されています。
そんなリアシートにも座ってみます。
2列目はデカい私が座っても足元にはそこそこ余裕があります。
ですが、ここでようやく問題の3列目が登場します…。
その為テールゲートを開けてトランクへと移動…。
一見何もないラゲッジスペースに見えますが、取手を引いてシートをホップアップすると…
\幻の3列目がしゅつげんした!!/
これがスパシオの人権のない3列目です()
写真からもわかる通り大人が座ろうもんなら、リアタイヤハウスとセカンドシートに阻まれる快適な居住性となっております★
当時まだ幼稚園・小学生だった筆者は5人以上でスパシくんに乗る際は必ずこの3列目に押し込まれていましたねw
Wilkiにも記載されているように、スパシオユーザーのほどんどは3列目を使わないor緊急用の非常シートとして利用していたでしょうね。
最後にエンジンルームを覗いてみましょう。
パワーユニットは1.5Lの「1NZ-FE」と、1.8Lの「1ZZ-FE」の設定がありました。
スパシくんもこの車も、このクラスのトヨタ車に極めてベーシックに用いられる1NZ-FE型エンジンが搭載されています。
22万キロ。約20年という時を経たこのエンジンですが、アイドリングの振動は多少するものの極めて快調な走りを見せてくれました。
アイドリングストップなんて無い、基本に忠実で「THE・エンジン」と呼んで良いシンプルな構造の1NZ-FEと、4速ATという組み合わせが長寿の秘訣なのかもしれませんね。
〆
そんなこのスパシオの車検も今年の11月まで…。
22万キロ走ったスパシオは、11月にどんな運命が下るのか…。今はまだ分かりません。
ですが令和4年の今…幼少期の私が育ったこの車に再び乗り、さらには運転することが出来て本当に幸せでした。
カローラスパシオはその名があまり知られること無く、2007年に後続の「カローラルミオン」に役目を引き継ぎ生産を終了しましたが、今回の私の記事を読んで少しでも「こんな車、あったんだ~」と思っていただければ幸いでございます。
それじゃ、今度こそバイバイ!スパシくん!!